予防歯科とは

予防歯科とは簡潔にいうと「虫歯や歯周病にならないように予防していく」ということです
「１日３回、歯磨きしているよ」「毎日フッ素入りで歯磨きしているよ」それも立派な予防です。
でも、考えてみてください。なんで毎日歯磨きしているのに虫歯になったり、歯石がつくことがあるの？

「磨き残しがあったから？」「磨き方が悪いから？」

確かにそれが大きな原因です。でも100％完璧に磨けるひとはほとんどいません。逆に強く磨きすぎて歯を削ってしまっている場合もあります。人には虫歯になりやすい人もいればなりにくい人もいます。虫歯にはなりにくいけど歯周病はなりやすい人もいます。
　それは、歯の磨き方、歯の質、唾液の量、生活習慣、かぶせ物や詰め物の問題、歯並び、歯軋り、くいしばり、ストレス、全身的な状態、細菌の量や種類、遺伝子的なことなどさまざまな要因が関係しています。すべてを現在明らかにすることはできませんが検査を行うことでさまざまなリスクが分かります。

予防歯科はこのリスクを調べて、減らせるリスクを減らし虫歯や歯周病を防ぐことをいいます。

予防歯科にとって大切な大きな３つの柱を説明します。

１つ目は貴方のブラッシングです。強すぎず、足りなすぎず適切に磨くことが大切です。(「磨いている」と「磨けている」は違うのです)

２つ目は治療が必要な場合しっかり治してやり直しの治療を減らすということです。たとえばかぶせ物の適合ピッタリと歯に合うことで二次的な虫歯を防げます。

３つ目定期健診(メインテナンス)です。どんなに精密に治してもブラッシングが完璧でなければまた虫歯や歯周病になる可能性はあります。
　また、歯は毎日使うもの、少しづつすりへっていきます。
治したばかりの時は噛み合わせに問題がなくても時間の経過とともに悪い噛み合わせになってきていく恐れもあります。

定期健診は普段磨いていてもどうしても磨き残しになってしまう処やむし歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石、バイオフィルムなどご家庭での歯磨きだけでは落とせない処を歯の掃除の専門家である歯科衛生士が完璧に磨きます。(ＰМＴＣ)
　また、定期的に噛み合わせが悪くなっていないか細かいチェックをして必要であれば調整をします。

このようなきめ細やかなケアをすることでやり直しの治療をする機会が激減し、結果自分の歯で一生何でも噛むことが可能になるのです。

歯のクリーニングとは

歯のクリーニングとは、バイオフィルムをきれいに除去することです。

バイオフィルムとは、歯の表面につく細菌の塊の膜です。キッチンやお風呂等の水回りにもヌルヌル、ネバネバした膜の細菌が形成されます。それと似たようなものと考えてください
一度、歯の表面に形成されたバイオフィルムはむし歯や歯周病のリスクを増大させます。このバイオフィルムは通常の歯ブラシでは除去できず、むし歯予防などのフッ素や薬液が浸透しにくくなります。



バイオフィルムをはがしとる手段として、最も効果的な方法がＰМＴＣであると考えられています


↑歯ブラシだけではきれいに除去できません　　↑ＰМＴＣできれいに除去できます




ＰМＴＣとは
(プロフェッショナル・メカニカル
　　　　　　　　　　・トゥース・クリーニングの略称)

歯科医師や歯科衛生士が行う専門的なお口のクリーニング。ブラッシングでは落としきれない汚れや軽度の歯石、着色を専用の機器を使って、除去し歯本来の色を取り戻していきます
口臭や歯の着色(黄ばみ)などを改善する効果もある、さわやかな気持ちの良い治療です。


ＰМＴＣの効果
★歯本来の色が戻る(歯の表面についたたばこのヤニ、茶しぶなどの汚れがとれる)
★歯茎が健康になる(歯の付け根にひそんでいる細菌が減り、歯茎が引き締まります)
★口臭予防になる(細菌がへることで口臭の軽減になります)
★むし歯や歯周病の予防になる(むし歯菌や歯周病菌のすみかになるプラークがなくなる)



　　　ＰМＴＣの流れ


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